2016年4月23日豊川市歯科医師会学術講演会

熊本地震により被災された皆様には謹んでお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。

平成28年4月23日(土)午後7時より豊川市歯科医療センターにて学術講演会が開催されました。今回は、「口腔乾燥症・シェーグレン症候群について」という演題で当会会員である総合青山病院歯科口腔外科医長 小崎英雄先生にご講演を賜りました。

日本は超高齢者社会を迎え、ドライマウス(口腔乾燥症)の患者様が増加しており、歯科医院ではその対応が必要になってきています。自院でも度々「口が良く乾いてしまうんですが、どうすればいいですか?」と質問を受けます。

まず、ドライマウスの診断には①唾液腺自体の機能障害によるもの、②神経性あるいは薬物性のもの、③全身性疾患あるいは代謝性のもの、の3項目に従って診断されるそうです。

また、ドライマウスを訴える患者様の中には難病であるシェーグレン症候群が潜在している可能性があるので、診断には注意が必要だとおっしゃっておられました。シェーグレン症候群は中年女性に好発し、涙腺、唾液腺を標的とする臓器特異的自己免疫疾患である膠原病が疑われますので、全身的なアプローチが必要不可欠で他科との連携も重要になるそうです。

一歯科医院としましては、ドライマウスが誘因となるう蝕や歯周疾患、口腔粘膜炎の治療と予防を行うと共に、この講演会で学んだ知識を基にドライマウスの症状を早期に発見し、患者様の日常生活の改善や症状の緩和など、QOLの向上に努めていきたいと思います。

 

佐藤知子

2016.04.23.学術講演会

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